~僕らのポプコンエイジ2017を振り返って~

2016年に初開催された「僕らのポプコンエイジ」は、ヤマハポピュラーソングコンテストの本選会に出場したアーティスト達が集う夢のステージだ。2016年に都内近郊3か所行われたステージだが、2017年は初の大阪公演を含む全4か所で開催された。2年連続で出演したのは相曽晴日、石川優子、辛島美登里、小坂明子、杉山清貴、鈴木康博、スリーハンサムズ、谷山浩子、三浦和人、Chage。そして、2017年のステージに初出演したのは、因幡晃、庄野真代、世良公則&神本宗幸(ex.TWIST)、森川美穂、八神純子というそうそうたるメンバーだ。

70年代~80年代にかけて胸を熱くした名曲を同じ空間で体感できるというのは、ポプコンファンにとっては何にも替えがたい喜びだろう。会場に足を運んだのは、かつて「コッキーポップ」という番組に熱狂した世代の方々が中心だったのではないだろうか。約2時間のタイムトリップを体感できたはずだが、それは過去を懐かしむのではなくかつて自分の中にあった「熱さ」のようなものを思い起こすための時間旅行だったかもしれない。

三浦和人と共に司会進行したChageがトークで「5歳若返るアンチエイジングなコンサート」と冗談交じりに会場を沸かせたが、あながち冗談でもなかったような気がする。かつて憧れていたアーティスト達が目の前でパフォーマンスを繰り広げているのだ、その瞳が輝かないわけはないだろう。コンサートを観る事で、アドレナリンやドーパミンのようなものが脳から発されるのだとしたら「僕らのポプコンエイジ」はある意味アンチエイジングなコンサートなのかもしれない。

21世紀に入り、音楽のフォーマットは目まぐるしく変化し名曲が生まれにくくなっているが、昭和の時代にヒットした多くの曲たちが様々なアーティストによって歌い継がれ、若い世代からの再評価も非常に高い。ここ近年ではレコードやカセットがブームになっており、デジタルにはないアナログなものが求められているようだ。便利な世の中になることで、おろそかにしがちな人と人の「温もり」のようなものに飢えているのかもしれない。この「僕らのポプコンエイジ」は世知辛い日々の暮らしの中で、つい忘れがちになるかつての宝物を思い起こすことのできる、温かな空間なのである。

この2年間「僕らのポプコンエイジ」を体感する事で、かけがえのない名曲たちを次世代に伝えて行きたいと強く感じたが、今後毎年同じ時期に、お互いに元気な姿を確認し合えるような安らぎの場所になることを願ってやまない。

TEXT:長井英治

僕らのポプコンエイジ とは…

1969年、アマチュアのための作曲コンクールとして合歓の郷で始まった「ポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)」。ここから、井上陽水、佐野元春、長渕剛、世良公則、玉置浩二、中島みゆきなど、数え切れないほどの実力派ミュージシャンが羽ばたいていきました。
 
ポプコンと並行してヤマハは、バンドを対象とした「ライト・ミュージック・コンテスト(LMC)」、関西の「8.8 Rockday」や関東の「EastWest」、そして各国のアーティストを日本武道館に結集させた「世界歌謡祭」なども開催。新たな音楽が生まれる土壌を整えるとともに、テレビとラジオの双方で展開した音楽番組「コッキーポップ」を通じ、コンテストで生まれた楽曲の数々を全国へと発信し続けました。
 
地区予選や周辺のコンテストまで数えると、1970〜80年代中盤までに登場したフォーク・ロック系ミュージシャンのほとんどがヤマハの洗礼を受けたといっても過言ではありません。チューリップ、オフコース、サザンオールスターズ、シャネルズ(ラッツ&スター)、チェッカーズ、久保田利伸…大成したアーティストだけでも枚挙に暇がないほどです。
 
そしてまた、その時代をともに過ごしたリスナーたちも同様です。アーティストと思いを共有し、一体となって、新しい音楽のムーブメントを築き上げていったのですから。
 
音楽は常に思い出とともにあり、自分が歩いてきた人生と切り離せないもの。いわば永遠にきらめく宝物ですが、それがあの頃の名曲たちだと胸を張って思える世代が、まさしく「ポプコンエイジ」なのです。
 
あなたの人生を彩る、大切な1曲は何ですか? あなたも心の同窓会に参加しませんか? そして、ポプコンエイジを代表するアーティストたちと一緒になって、楽しいステージを作ろうではありませんか。

懐かしい思い出を呼び覚ます名曲の数々はもちろん、当時では考えられなかった夢のコラボレーションなど、趣向を凝らしたステージと心弾むひとときがあなたを待っています。

TEXT:中崎あゆむ